◇初狩の由来

皇室の荘園であった「波加利(はかり)」が「はつかり」に変わったと言われている。建久4年(1193)年5月、源頼朝が那須の狩りを終えて富士の巻狩の折り、この地の富士見沢(藤沢)から狩りをはじめたことから「はつかり」という土地の名称に「初狩」という字をあてたという言い伝えもある。

嘉暦2年(1327)妙台寺(現、法雲寺)の当時の釣り鐘に「甲州初狩妙台寺」とあることから鎌倉時代の終わりには「初狩」となったようである。今では初狩に中初狩、下初狩があるが、上初狩がない。笹子の黒野田、吉久保、白野という地域を昔、上初狩と言っていて、上・中・下初狩があったそうである。

 

<参考文献>

「波加利の里」初狩町高齢者学級著 昭和53年(1978)3月

『郷土を知ることは郷土を愛する心を培う 郷土に生きる若い人々の為に いささかでも参考になればと願って この冊子を刊行する。(初狩高齢者学級生一同)』

 

【大正3年(1914)4月撮影、初狩駅前風景。駅舎正面にあるアーチ型入口屋根の建物が当時の初狩郵便局です。©画像byみどう本陣】